ポリスチレン(PS)とは

ポリスチレン(PS)の構造について

ポリスチレン (polystyrene) はスチレンをモノマーとして付加重合で生成するポリマーであり、通常プラスチックス製品として使用されるものの重合度は数百から数千の程度です。

構造について

重合する事によってできた四級炭素は不斉炭素原子であるため、ポリスチレンの構造には立体規則性(タクティシティー、tacticity)が存在します。すべての不斉炭素が同じ絶対配置を持つものをイソタクチック(アイソタクチック)ポリスチレンと言い、絶対配置が交互に並ぶものをシンジオタクチックポリスチレンと言われています。
これらは規則正しい構造であるために、結晶構造が存在し、融点(Tm)が測定できます。

また、絶対配置が不規則になった構造をアタクチックポリスチレンと言い、これは結晶構造を持たないため、融点(Tm)が存在しません。
汎用樹脂として多量に使用されているのは、アタクチックポリスチレンです。

各種ポリスチレンの一次構造について

Tg:ガラス転移温度