ポリスチレン(PS)とは

ポリスチレン(PS)とは

ポリスチレンは原油・ナフサを原料としたスチレンモノマーを重合させて作られるプラスチック樹脂です。

ポリスチレンは1935年に初めて工業化され、70年以上の歴史があります。現在、世界中で約1200万トンのポリスチレンが使われています。

ポリエチレン(高密度と低密度の2種類)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルと並び、5大汎用樹脂のひとつに挙げられています。

ポリスチレンは大きく分けると、透明性が高く硬いという特徴の汎用ポリスチレン(GPPS)と、ゴム成分を加えて衝撃性を改良した乳白色の耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の2種類があります。

ポリスチレンは加工しやすく、形状再現性が良いので、電気製品、雑貨、食品容器など幅広い用途に使用されています。 又、ポリスチレンは発泡させやすい材料なので断熱性が必要な用途に多くの発泡製品が作られ、省エネルギーに貢献しています。

ポリスチレンは各国の法律で安全な食品包装材料として使用が認められており、先進国ではその用途の50%が食品包装用途となっています。

ポリスチレンが出来るまでの原料の流れ図

ポリスチレンが出来るまでの原料の流れ図

プラスチックの中のポリスチレンの位置付け

プラスチックの中のポリスチレンの位置付け

樹脂の説明

熱可塑性樹脂 加熱により溶融し、冷却すると元の固体に戻る性質を示す樹脂で、この性質を利用して容易に成形することが可能です
熱硬化性樹脂 加熱による化学反応で固化し、一度固化すると溶融せず固体のままとなる性質を示す樹脂で、耐熱性や耐薬品性に優れています
非晶性樹脂 物質を構成する分子の配列に規則性がない樹脂であり、成形時の寸法安定性に優れています
結晶性樹脂 物質を構成する分子の一部が規則的に集まった樹脂であり、分子の結合が強く、耐薬品性や機械的強度に優れています

構造

ポリスチレン (polystyrene) はスチレンをモノマーとして付加重合で生成するポリマーであり、通常プラスチックスとして使用されるものの重合度は数百から数千の程度である。

ポリスチレン (polystyrene) はスチレンをモノマーとして付加重合で生成するポリマーであり、通常プラスチックスとして使用されるものの重合度は数百から数千の程度である。

重合する事によってできた四級炭素は不斉炭素原子であるため、ポリスチレンの構造には立体規則性(タクティシティー、tacticity)が存在する。

すべての不斉炭素が同じ絶対配置を持つものをイソタクチック(アイソタクチック)ポリスチレンと言い、絶対配置が交互に並ぶものをシンジオタクチックポリスチレンと言う。

これらは規則正しい構造であるために、結晶構造が存在し、融点(Tm)が測定できる。

また、絶対配置が不規則になった構造をアタクチックポリスチレンと言い、これは結晶構造を持たないため、融点(Tm)が存在しない。

汎用樹脂として多量に使用されているのは、アタクチックポリスチレンである。

各種ポリスチレンの一時構造

製造方法

ポリスチレンはスチレンモノマーを重合して得られ、重合機構は、ラジカル重合やイオン重合(アニオン重合、配位アニオン重合)で進行する。

工業的には比較的容易に製造できるラジカル重合が主流である。 また、シンジオタクチックポリスチレンはメタロセン触媒を用いた配位アニオン重合で行われている。

重合様式には塊状重合、溶液重合、及び懸濁重合があり、現在、ポリスチレンの製造は純度の高い連続塊状重合法へ移行している。

ポリスチレンは、前述のような一次構造を有するが、その重合度は通常均一ではなく分子量に分布を有する。

これは、典型的には重合方式によって特徴付けられ、例えば、アニオン重合では極めて狭い分布のポリマーを得る事ができる。

分子量の標準物質として市販されている“標準ポリスチレン”はこの種のものである。

また、懸濁重合で得られるポリスチレンの分子量分布は広くなる。

製造方法

GPPS

概略図で示すと、GPPSはスチレンを主原料に重合し、GPPSでは強度面から高分子量化、あるいは組成が単純なことから高生産性を追及したプロセスになっている。

ポリマーはモノマーに溶解し重合の進行とともに粘度が上昇するため除熱が難しくなる。そのため、ラジカル重合による発熱を制御し暴走反応を抑制する必要があり、装置設計には粘性や除熱が十分に考慮される。

HIPSはブタジエン系ゴムにスチレンをグラフト反応させながら重合する。

HIPSでは先ず、ゴムのグラフト化や生成ゴム粒子の形態(モルフォロジー)制御を行い、それに続く重合工程では滞留時間の適正化や滞留箇所を低減し微小塊状ゲル物(フィッシュアイ)を生成しないプロセスとなっている。

HIPSはブタジエン系ゴムにスチレンをグラフト反応させながら重合する。HIPSでは先ず、ゴムのグラフト化や生成ゴム粒子の形態(モルフォロジー)制御を行い、それに続く重合工程では滞留時間の適正化や滞留箇所を低減し微小塊状ゲル物(フィッシュアイ)を生成しないプロセスとなっている。

その他、重合率、揮発分、分子量等のコントロールが行われ、重合槽には完全混合槽(STR)、ピストンフロー型反応器(PTR,塔式重合器)、静的混合器(スタティックミキサー;SMRリアクター)及びその組み合わせ等がある。

顕微鏡

ポリスチレンは透明で硬いプラスチックとして有用であるが、割れやすいと言う欠点を有し、この改良のために、エラストマー(一般的にはポリブタジエン)の存在下で重合して得られる耐衝撃性ポリスチレン(High Impact Polystyrene)も製造

物理的性状

 

用途