一般用ポリスチレン(GPPS),日本スチレン工業会標準 SDS
改定日2013年7月
安全データシート
作成日2008年11月
1.化学品及び会社情報
化学品の名称: 一般用ポリスチレン(GPPS)
  製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
  住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
  電話番号: 03−XXXX−XXXX
  緊急連絡電話番号: 03−XXXX−XXXX
   FAX番号: 03−XXXX−XXXX
  メールアドレス: XXXX@ XXXX.co.jp
推奨用途及び使用上の制限: 成形材料

2.危険有害性の要約
GHS分類: 分類基準に該当しない

3.組成及び成分情報
化学物質・混合物の区別: 化学物質
化学名又は一般名: ポリスチレン
化学式: (C8H8n
CAS番号: 9003-53-6
官報公示整理番号(化審法・安衛法): (6)-120
濃度又は濃度範囲: 99%以上

4.応急措置
吸入した場合: 形状から見て、ペレットを吸入する可能性は低い。
  粉塵等を吸い込んだ場合 
  口をすすぐこと。
  空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  呼吸に関する症状が出た場合は、医師の診断/手当てを受けること。
 

高温の溶融樹脂から発生した分解ガスを吸入した場合  

  気分が悪い時は、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合: ペレットや粉末の場合、高温の溶融物からの発生ガスの凝縮物が付着した場合
  多量の水と石鹸で洗うこと。
  溶融物が付着した場合
  衣服の上から大量の水をかけ十分に冷却すること。
  皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
  皮膚刺激が生じた場合は、医師の診断/手当てを受けること。
眼に入った場合:

水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。

眼の刺激が続く場合 
  医師の診断/手当てを受けること。
飲み込んだ場合: 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。気分が悪い時は医師に連絡すること。

5.火災時の措置
消火剤: 散水、水噴霧、粉末消火剤、二酸化炭素、泡消火剤
火災時の特有の危険有害性:
  火災時には、熱分解や不完全燃焼により、黒煙と有害な一酸化炭素、スチレンモノマー等の揮発分を含有するガスが発生するので注意する。
特有の消火方法: 消火作業は可能な限り風上から行う。
移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立ち入りを禁止する。
火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火する。
消火のための放水等により、製品が海洋、河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように適切な処置をする。
初期消火には水、粉末消火剤を用いる。大規模火災の場合は、耐アルコール泡で一挙に消火する。容器周辺が火災のときは、容器を安全な場所に移動する。移動ができないときは、容器に水を散水して冷却する。
消火を行う者の保護: 消火作業をするときは、防火服と呼吸器具を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:
  ペレット、粉末共に床面に残るとすべる危険性が高いため、こまめに処理する。
  作業の際は適切な保護具を着用し、粉塵、ガス(高温時)を吸入しないようにする。
環境に対する注意事項:
  流出した製品が海洋、河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
封じ込め及び浄化の方法及び機材:
  飛散したものは、掃き集めて紙袋またはドラムなどに回収する。
二次災害の防止策 付近の着火源となるものを速やかに取り除くとともに消火剤を準備する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
  技術的対策:

粉末状の樹脂が存在する時は、粉塵爆発の可能性があるので、これらの滞留を避ける。

空気にて移送する場合は、移送速度を低くし、確実な接地を行うなどして静電気災害防止を確実に実施する。
バグフィルター、ホッパー等の設備は静電気を除去するための接地を行う。
「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策、保護具を参照のこと。
安全取扱い注意事項:
  過度に加熱すると分解し有害ガスが発生するおそれがあるため、過度に過熱しないよう注意するとともに、ガスを吸入しないよう換気を十分に行う。
  接触回避: 特になし。
  衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
保管
  安全な保管条件: 直射日光が当たらない場所に保管する。
    熱源、発火源から離れた場所に保管する。
    高温多湿な場所を避けて保管する。
  安全な容器包装材料:
  十分な強度をもった紙袋、樹脂コーティングされた合成繊維袋、ステンレスあるいはアルミ等の金属缶など。

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度:

日本産業衛生学会はポリスチレンの粉塵に関する許容濃度を定めていないが、次の値を準用するのが妥当と考えられる。

日本産業衛生学会(2012年)第三種粉塵
2mg/m  (吸入性粉塵)
8mg/m  (総粉塵) 

設備対策: 粉塵を発生させるような取扱いをする場合には、密閉された装置、機器、又は局所排気装置を使用する。取扱い場所の近くに洗身シャワー、手洗い、洗眼設備を設けることが望ましい。
高温加工時に空気中に開放される部分でガスが発生するので、快適な作業環境を得るため局所排気等を設けるのが望ましい。
保護具:
  呼吸用保護具: 樹脂製品の機械加工など粉塵の発生する作業の時には、防塵マスクを着用する。
発生ガスを吸入する可能性のある場所で作業する場合は、有機ガス用マスクを着用する。
  手の保護具: ペレットを扱う時は特に必要ないが、溶融樹脂を取り扱う時は、耐熱性の良い手袋を着用する。
  眼の保護具: 樹脂製品の機械加工など粉塵の発生する作業の時には、保護眼鏡を着用する。保護眼鏡は、樹脂製が望ましい。
  皮膚及び身体の保護具:
  保護服(長袖作業衣)、保護長靴、保護服等

9.物理的及び化学的性質
外観:  
  物理的状態 固体
  形状 ペレット状
  無色透明 (着色していないもの)
臭い: なし (溶融状態では、わずかにスチレン臭がある)
融点・凝固点: 明確な融点はない
広い温度範囲(80℃〜100℃位から)で次第に柔らかくなる
沸点、初留点及び沸騰範囲:
  データなし
引火点: 345〜360℃2)
  爆発範囲: 粉末状の樹脂が存在する時は、粉塵爆発の可能性あり。
  蒸気圧: データなし。
  比重: 約1.05
  溶解度:  
    水 不溶。
   その他の溶媒 メチルエチルケトン、トルエン等に可溶。
  n−オクタノール/水分配係数:
    該当しない。
  自然発火温度: 488〜496℃2)
  分解温度: 300℃を越すと重量減少が徐々に始まり、重量減少速度は次第に大きくなる。400℃になると試料の重量は最初の1/2程度まで減少する事例が報告されている。(N2気流中、4.4℃/min)3)
  燃焼性: 可燃

10.安定性及び反応性
安定性: 一般的な貯蔵、取り扱いにおいて安定。
  可燃性 あり(燃焼熱 : 4.02×10 J/kg(9604 kcal/kg)2)
  自然発火性 一般的な貯蔵、取り扱いにおいてなし
  酸化性 一般的な貯蔵、取り扱いにおいてなし
危険有害反応可能性:
  自己反応性・爆発性 なし
  水との反応性 なし
避けるべき条件: 過度に加熱すると分解し有害ガスが発生するおそれがあるため、溶融した樹脂を大気中に暴露しないように注意する。
混触危険物質: 特になし
危険有害な分解生成物:
  一酸化炭素、スチレンモノマー等。
但し、完全燃焼すれば有害ガスは出ないとされている。

11.有害性情報
急性毒性: 知見なし
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
  知見なし
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性:
  知見なし
呼吸器感作性又は皮膚感作性:
  知見なし
生殖細胞変異原性: 知見なし
発がん性: 人に対する発がん性はない。
IARCでは、グループ3(ヒトに対する発がん性について分類できない)と評価されている。4)
生殖毒性: 知見なし
特定標的臓器毒性(単回ばく露):
  知見なし
特定標的臓器毒性(反復ばく露):
  ポリスチレンをラット飼料中に5%配合し、2年間摂食させたが、影響なし。5)
吸引性呼吸器有害性: 知見なし

12.環境影響情報
生態毒性: 知見なし
残留性・分解性: 知見なし
生体蓄積性: 知見なし
土壌中の移動性: 知見なし
オゾン層への有害性: 知見なし

13.廃棄上の注意
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を充分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装: 残余廃棄物と同等の措置をとる。

14.輸送上の注意
国連番号: 該当しない
国連輸送名: 該当しない
容器等級: 該当しない
海洋汚染物質: 該当しない
特別の安全対策: 輸送前に容器の破損、腐食、漏れ等のないことを確かめる。
転倒、落下、損傷のないように積み込み、荷くずれ防止を確実に行う。
梱包袋が破れないように、水濡れや乱暴な取扱いを避ける。破袋してペレットが飛散した場合は、滑って転倒しないように注意する。流出したものは速やかに全量回収する。
空気移送の場合は、移送速度を低くし、確実な接地を行うなどして静電気災害防止を確実に実施する。火気を避ける。

15.適用法令
消防法: 法第9条の4・危険物規制令別表第4 指定可燃物、合成樹脂類(その他のもの)
(3,000kg以上)

16.その他の情報
参考文献
1) 樹脂ペレット流出防止マニュアル/日本プラスチック工業連盟(1993年5月)
2) プラスチック・データハンドブック/工業調査会(1980年)
3) ポリスチレンの熱分解/村田勝英他;日本化学会誌, 1975(7) p.1241-1248
4) IARC MONOGRAPHS Supplement No.7 Overall evaluation of carcinogenicity: An updating of IARC Monographs,   Volumes 1〜42 (1987)
    5) A.M.Thiess,N.Friendheim and H.Rossman : Polymer Prepint,17,35 〜39(1976)
  改訂履歴
2013年7月 JIS Z 7253制定により全面改訂

記載内容は、現時点で入手できる資料、情報、データにもとづいて作成しておりますが、含有量、物理化学的性質、危険・有害性等に関しては、いかなる保証もなすものではありません。また、注意事項は通常の取扱いを対象としたものなので、特殊な取扱いをする場合には、用途・用法に適した安全対策を実施の上、ご利用ください。

 

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